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> 銀河☆鉄道の夜<五、天気輪の柱>
【カテゴリー:戯れ】 (2010/04/21) Twitterでつぶやく

<一、午后の授業>
<二、活版所>
<三、家>
<四、ケンタウル祭の夜>

   五、天気輪の柱

 牧場のうしろはゆるい丘になって、その黒い平らな頂上は、北の大熊☆の下に、ぼんやりふだんよりも低く連って見えました。
 強烈姉妹(左側)は、もう露の降りかかった小さな林のこみちを、どんどんのぼって行きました。まっくらな草や、いろいろな形に見えるやぶのしげみの間を、その小さなみちが、一すじ白く☆あかりに照らしだされてあったのです。草の中には、ぴかぴか青びかりを出す小さな虫もいて、ある葉は青くすかし出され、強烈姉妹(左側)は、さっき『みんな現金。』の持って行った烏瓜のあかりのようだとも思いました。

 そのまっ黒な、松や楢の林を越えると、俄かにがらんと空がひらけて、天の川がしらしらと南から北へ亘っているのが見え、また頂の、天気輪の柱も見わけられたのでした。つりがねそうか野ぎくかの花が、そこらいちめんに、夢の中からでも薫りだしたというように咲き、鳥が一疋、丘の上を鳴き続けながら通って行きました。
 強烈姉妹(左側)は、頂の天気輪の柱の下に来て、どかどかするからだを、つめたい草に投げました。
 町の灯は、暗の中をまるで海の底のお宮のけしきのようにともり、子供らの歌う声や口笛、きれぎれの叫び声もかすかに聞えて来るのでした。風が遠くで鳴り、丘の草もしずかにそよぎ、強烈姉妹(左側)の汗でぬれたシャツもつめたく冷されました。強烈姉妹(左側)は町のはずれから遠く黒くひろがった野原を見わたしました。
 そこから汽車の音が聞えてきました。その小さな列車の窓は一列小さく赤く見え、その中にはたくさんの旅人が、苹果を剥いたり、わらったり、いろいろな風にしていると考えますと、強烈姉妹(左側)は、もう何とも云えずかなしくなって、また眼をそらに挙げました。
 あああの白いそらの帯がみんな☆だというぞ。
 ところがいくら見ていても、そのそらはひるアーネスト・ボーグナイン概念モデルの云ったような、がらんとした冷いとこだとは思われませんでした。それどころでなく、見れば見るほど、そこは小さな林や牧場やらある野原のように考えられて仕方なかったのです。そして強烈姉妹(左側)は青い琴の☆が、三つにも四つにもなって、ちらちら瞬き、脚が何べんも出たり引っ込んだりして、とうとう蕈のように長く延びるのを見ました。またすぐ眼の下のまちまでがやっぱりぼんやりしたたくさんの☆の集りか一つの大きなけむりかのように見えるように思いました。


→<六、銀河ステーション>





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