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> 「やはりカオスラウンジとは何か」~パラダイス鎖国編
【カテゴリー:アート report】 (2010/07/03) Twitterでつぶやく

日比谷・高橋コレクションでのカオスラウンジ、渋谷・NANZUKA UNDERGROUNDでの破滅ラウンジを経て(その後フォローできていないが)、今、黒瀬陽平氏率いるカオスラウンジの面々は、村上隆氏の庇護の下、中野・Hidari Zingaroで、順繰りに個展を開いている(※スケジュール参照)。

6日までは、黒瀬氏の個展「ミステリー・ツアー」である。自身アーティストでもある黒瀬氏はカオスラウンジでキュレーターとして活躍していたが、これまで自分の作品は(多分)出してこなかった。というわけで、初めて彼の作品を観たのだけれど、このサイトで何度も公言してきた通り、僕は原則「絵画盲」なので特にコメントはない。言えることは、破滅ラウンジという名の参加型パフォーマンスは、もう終わったのだということ。また、僕が中野の喫茶店でこれを書いているまさにその裏で(午後6時現在)、カオスラウンジの面々はトーキョーワンダーサイト本郷のイベントに参加し、「破滅」の雰囲気を再現している最中のようだが、ustream中継を眺める限り、それは何かレプリカのようにしか見えなかった。

kurose.jpg Hidari Zingaro入り口

話を少し変える。先頃までマリーナ・アブラモヴィッチ女史はニューヨーク近代美術館で回顧展『The Artist Is Present』を開いていたが、これに関連し、ドリョン・チョン氏が「再演するべきか せざるべきか」と題した文章をARTiTに寄せていた。パフォーマンスアートの再現をよしとするかどうか、という問いである。

当然のことながら、パフォーマンスは、未来においては「記録」(あるいは記憶)しか残らない。再演したとしても、当時の文脈や含意が再現されるわけではなく、ものによってはまったく「別物」になりうるだろう。個人的には、忠実に再演して別物になったならば、それはそれで興味深いと思うけれど、その議論はさておき、僕は今ustreamで生中継されるトーキョーワンダーサイト本郷での内輪の「祭り」を眺めながら(いや、途中で観るのをやめてしまった)、仮に渋谷での破滅ラウンジを完全忠実に再現したとしても、それはきっと別物になるだろうと感じた。

あるところで村上隆氏が、現代アートは「考現学」だと語っていたのを思い出す。俗に解釈すれば、現代の映し鏡といったところだろう。それを踏まえ、僕は破滅ラウンジについて「パラダイス鎖国」の考現学的現れであると感じたものだ(参加作家たちの意図はさておき)。言うなれば、破滅ラウンジは「パラダイス鎖国」のピークを表象したのだ。ピークは何度も訪れはしない。ピークの高揚感を一度示せば、そのパフォーマンスは役割を終えるのである。そうしたとき、再演するべきか、せざるべきか、の問いは当然浮かび上がってくるだろう。


「生活便利さや物の豊富さでは日本は先進国でもトップクラスの豊かさを誇り、外国へのあこがれも昔ほど持たなくなりました。そういった日本の様子を著者は「パラダイス鎖国」と呼んでいます」(amazon)。

4月のカオスラウンジ討論会を聞いていて、村上隆氏と、黒瀬氏らカオスラウンジ周辺メンバーとの間の温度差は、海外に対する姿勢に根差すのではないかと強く感じた。村上・東浩紀両氏が「コンセプトをでっち上げろ」と言うのは、やはり「日本産アート」として国際(=欧米)社会に打って出る際に必要とする戦略的「コンセプト」だ。しかし、黒瀬氏たちは、ニコニコ動画やpixiv上の感覚を共有していさえすれば「俺たちのアートは自明じゃね?」となる(黒瀬氏はそんな言い方はしていないが)。カオス作家の中心人物、梅沢和木氏も「海外はどうでもいい」と言った。閉じているのだ。しかも、前向きに。「パラダイス鎖国」である。

僕は、破滅ラウンジをきっかけに「スーパーサーキュレーション」という言葉を思い付いたが、実は領域が閉じていなければ物事は循環(サーキュレート)しない。僕がスーパーサーキュレーションなどと戯言を口走ったということは、それは破滅ラウンジが「閉じている」と無意識のうちに強く感じた裏返しとも言えるかもしれない。『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』で表現される、亀の甲羅の上に乗った孤立した町のように。



パラダイスがいつまでも続くなら、それでも構わない。しかし、2010年代は「パラダイス鎖国」のピークになるだろう。いや、崖っぷちと表現した方が適切かもしれない。いや、とうにパラダイスは終わり、今は張りぼてのそれしかないはずなのだ。いよいよ国内人口の激減は本格化し、マーケットも縮小する。外国へのあこがれが復権するとは思えないが、少なくとも鎖国している場合ではなくなるだろう。鎖国を解く方法を模索する方向へ、経済は急速に展開していく。ユニクロの社内公用語の英語化はその兆しだろうし、今後大企業が本社を海外移転するようなことがあれば、開国への動きはより加速するだろう。法人税の確保へ、国内への企業誘致を積極的に進める必要があるからだ。

人口が激減する日本は、製造業もコンテンツ産業も、国内マーケットだけではやっていけなくなる。となれば必然的に、英語教育も強化することにもなるだろう(海外向けの商品やコンテンツを始めから視野に入れる必要があるためだ)。言語が移ろえば、文化も移ろう(ニコ動は、特に日本語を前提としているサービスだ。影響は大きい)。アートが考現学であるならば、日本のアートもこれから大きく変貌するに違いない。そして、未来からこちらを振り返れば、2010年の頭に開かれた破滅ラウンジなるパフォーマンスは、「パラダイス鎖国」の火が途絶える前の、最後の燃えさかりだったと気付くだろう。

村上隆が資本主義リアリズムの寵児であったとして、カオスラウンジメンバーがそこに追随することはない。むしろ、彼らは張りぼてのパラダイスを延命させるために、ベーシックインカム(BI)の導入を声高に叫ぶことだろう(僕はBI討論会を観るためにニコ動に初めて登録したのだが、パネリスト全員がBI賛成派だったことに愕然とした。いや、僕がBI反対派だとかそういうことではなく、賛成の人間ばかりを集めて朝まで何を生激論しとるんだという衝撃があった)。ビューティフル・ドリームは、いつまでも続くだろうか。



・「やはりカオスラウンジとは何か」~鑑賞編
・「やはりカオスラウンジとは何か」~梅ラボ奪還編
・「スーパー・サーキュレーション」とは何か
・「破滅ラウンジ」に見るスーパーサーキュレーション
・スーパーサーキュレーション宣言(β版)
・「破滅ラウンジ」に見るSS<2>




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