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> アートバトルロワイヤル・岡田聡総括
【カテゴリー:アート report】 (2010/08/07) Twitterでつぶやく

7月末までトーキョーワンダーサイト本郷で開かれ、会期中の毎週日曜日に参加アーティストらの討論会も併せて実施した「アートバトルロワイヤル(ABR)」展。終わったかと思いきや、村上隆氏がGEISAIとからめての討論番組を企画し、8月8日にニコニコ動画で生放送されることになった。

その前に予習というか復習というか、7月25日にust放送されたABR第四夜(最終夜)を振り返っておく。

録画(1)が僕のPC環境ではなぜか見られないので、録画(2)のみについてになるが、その中で企画者・岡田聡氏による総括に少なからず共感するところがあったので、文字起こししておく。あす(8日)の討論番組でこの総括が活用されるかどうかは知らないけれど。



(以下、岡田氏の発言)
総括というか僕の仮説というか思いを話すと、今の時代、大きな物語が失効していて、思想や哲学やあらゆる分野が微分化されて、特定の領域しか語れなくなっている。社会などを包摂的に担保するものがなくなっている。しかし、アートだけがなぜか無根拠にアーティストと称する人の個人の物語を延々紡ぎだしている風潮があり、観る側もそれをまったく批判的ではなく、むしろ肯定的に、そういうものが延命してほしいと思って観ている状況がある。アーティストもそのある種の信仰構造に依存している。それを僕はアーティストの「特権性」といったり「神秘性」と言っているのだが、こういう展覧会を通して(その認識が)ずれていなかったんだなという確信が得られた。

二番目として、そういう中で、表現の内容を担保する物語が共有できないのだから、各々ばらばらではある。個人の人生だとか歴史だとか実存だとかを出すのは構わないが、それは表出に過ぎず、単なる日記みたいなもの。それで感動する人はいいかもしれないが、僕がそういうことで見えてくるのは、これからのアートは内容ではなくて、社会にどう「機能」するかという、内容よりも機能――トートロジックに言えば、機能が内容――の時代になったのではないか。だから、アーティストの象徴的機能はもう終わってしまって、機能中心になっていく。社会の諸機能とどう「接続」するかということがアーティストの内容の良い悪いを決定していく、そういう時代になったのではないか。

それは振り返ってみれば、まったく新しいことではなく、本来、ラスコー洞窟に絵を描いた時から、アートというか芸術というか表現行為というものは、機能そのものだった。それがこの150年ぐらいの間に内容ということ、要するに美術史みたいなものが登場して、ある種のマーケットができてきて、その相互依存関係によって、美術が美術のための内容ということでこの150年ぐらい来たけれども、歴史で言えば、表現が内容だと言われたのはこの150年ぐらいで、これだけドラスティックに世の中が変わった時に、アートの役割は機能だということにまた戻ってきたのではないか。それがまず一つの結論として見えた。

それと、「アートグループ」――アーティストグループと言わなかったことがミソなんだけれど――アートグループという在り方。それが先ほど言った実存や自我の問題など、個人のアーティストが個人の無意味な物語を担保にして延々作品を紡ぎ出す――社会と関係のないところでまたやってるなあ――ということを乗り越える手段として、間主観的な主体としての「アートグループ」が出てきたんじゃないか。時代の必然としてこの7組は、それぞれ多寡はあるが、出てきたんじゃないかという気がする。今後のアートシーンの、オルタナティブではなく、もしかするとメインストリームを構成する人たちになるのではないかという期待も込めている。

種明かしをすると、アートバトルロワイヤルという枠組みは、70年代のハーバーマスとルーマンの論争を援用したもの。ルーマンはコミュニケーション論の人だが、社会の複雑性が高まった時に、それを最低限縮減して、その中でシステムを作らなければ社会が回らないとした人。一方、ハーバーマスはシステムに乗ってしまうと、結局、例えば官僚やマスコミの植民地になってしまうと。要するに、ハーバーマスは戦略的行為とコミュニケーション行為ということ言ったのだが、要するに戦略的行為とは優勝劣敗で、あらゆる自分のリソースを動員して「私が一番」みたいなことでやっていくコミュニケーション。コミュニケーション行為というのは、今回のアートバトルロワイヤルの構造なのだが――まあ、黒瀬(陽平)君は無駄だと言ったけれども――こういうコミュニケーションを繰り返していくこと、そこである一定の合意点が出てきた時に新たな地平が出てくるだろうという風に僕は曲解して理解しているのだが、それを援用してアートバトルロワイヤルをやったつもり。

で、ルーマンはシステム論だから例えばアートマーケットだとかアートのシステムみたいなものに対応し、そしてオルタナティブな地平というのはハーバーマス流のコミュニケーション行為ということで、僕はあえて強引に対比の構図を考え、ハーバーマス的なコミュニケーション行為の一つのやり方としてアートバトルロワイヤルをやった。だから、これは本当に延々と時間のかかることで、基本的にハーバーマスとルーマンの論争はルーマンの勝ちで終わっているのだが、しかしこの時代、ハーバーマス的なやり方が復権されるべきだと思っている。

この短い2カ月間の展示やらトークで、新たなアートのオルタナティブが出てくるなんてはなから思っていなくて、これを延々繰り返して、皆が「オルタナティブな地平が必要だね」と動機を共有した時に、その場所がオルタナティブな地平になると思っている。

それをハーバーマスの言葉を援用して言えば、これ(単語を)入れ替えてあるが、

「流布された情報を真理として受け入れ、システムに乗っかって依存してしまうなら、それはアートビジネスの植民地となるであろう。自分自身で考えることを放棄して、真の秩序は維持できない。自由で対等なアーティストがあらゆる強制力が働かない状態で行う、理想的なコミュニケーションを通じて形成される地平のみが秩序を形成する。それがアートにおけるオルタナティブな地平である」

これを最後の言葉としたい。で、最初から言っているように、今の時代、いろいろなものを評価する物差しが原理的に存在しない。結局好き嫌いになってしまう。好き嫌いというのはあまりにも無責任な査定の仕方なので、僕は「接続可能性」という言葉を使って――これはハーバーマス的なコミュニケーションなので優勝劣敗で選ぶわけではないが、周りの要請もあって――、一組だけ接続可能なアーティストを、僕なりに接続可能性なアーティストを発表したい。「栗原森元」君に僕の接続可能性を見出したので、何らかの形でサポートをしたい。


以上。





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