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> 瀬戸内国際芸術祭の歩き方
【カテゴリー:アート report】 (2010/08/21) Twitterでつぶやく

瀬戸内海の島々で開かれている瀬戸内国際芸術祭を見てきた。女木島と小豆島と豊島の3島に行ったのみで、しかもすべての作品をめぐったわけでもない。秋までに再訪できるかもしれないが、とりあえず、レポートを書いておく。かなり適当。

setouchi5.jpg 豊島:クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」脇に広がる海

◆作品番号76

まず、これから芸術祭に行こうとしている人のために、全力で伝えておかなければならないことがある。

「作品番号76はすべてトラップである」

僕は7月末と8月中旬の2度に分けて同芸術祭を訪れたわけだが、いずれも猛暑日で、正直アートとか言っている場合ではなかった。現地で買った地図を頼りに作品を探すのだが、港について地図を取りだすと、最寄りに表示されているのは大抵「作品番号76」である。すなわち、ジョゼ・デ・ギマランイス制作の観光案内看板なのだが、島から島へ移ると、作品番号76が何だったか忘れており、ついそちらへ向かってしまう。作品番号76はどの島にもあり、島によっては複数あるのだ。ジョゼ氏制作のその案内板の地図は、なぜか香川県全域だったり島全域だったりして、近くの作品を探すのにまったく役に立たない。猛暑日に余計な寄り道をさせて体力を削るまさにトラップである。

◆女木島

女木島は「鬼ケ島」とも呼ばれ、ご想像の通り、桃太郎が鬼退治に訪れたあの「鬼ケ島」である。鬼が住んでいたとされる洞窟と海水浴場が人気の観光地で、高松港から片道20分、200円と気軽に寄れる。僕は海の家でバーベキューをするために同島に寄り、ついでに芸術祭を少しめぐった。小さな島で、歩いて回ることが可能だ。

この島には冬になると「オトシ」と呼ばれる局地的な強風が南から吹き寄せる。禿鷹墳上の「20世紀的回想」という作品が海岸近くに置かれており、これはグランドピアノに帆が4つ立ったオブジェで「風」をテーマの一つとしているようだが、あまりにも呑気であり、潮を巻き上げて農作物に被害を与える「オトシ」の厳しさからは程遠い。つまり、サイトスペシフィックなようで、サイトスペシフィック足りえていないというわけだ。木村崇人の「カモメの駐車場」もまた海風を意識したものだが、こちらは一層ヌルい。

女木島にはギャラリー単位の展示で構成する「福武ハウス」がある。面白い作品があったが、これはどこでもやれる展示で、必ずしも会場に島の小学校を利用する必要はない。鈴木康広の「ファスナーの船」に期待していたが、残念ながら故障中で観ることができなかった。

◆小豆島

小豆島は牛の形をした比較的大きな島で、醤油とオリーブと猿とソウメンと映画『二十四の瞳』で有名な観光地である。この島は車で回るしかない。ちなみに、僕は姫路市からの友人とこの島で待ち合わせていた。まず、僕は高松港から小豆島西端の土庄港に上陸(片道1時間、670円。車は4メートル未満で4810円)。一方、姫路―小豆島航路は島の東端の福田港着となるので、友人をピックアップするために30キロ以上走らなければいけなかった。山道が多く、島を横断するのに車で30分かかる。

島の南側にある草壁港近くに、マルキン醤油記念館がある。辺りには醤油の香りが立ち込めていて、醤油ソフトクリームや醤油サイダーが飲食できる。高松市民は、マルキン醤油が全国的に知られていると勘違いしているようである。この近くにも作品番号76があるので、きちんとスルーしよう(僕はあえなく引っかかったわけだが)。

setouchi3.jpg 小豆島:王文志の「小豆島の家」
setouchi4.jpg 「小豆島の家」の中で横たわり、竹編みの天井を仰ぐ

小豆島での芸術祭の鑑賞ポイントは、島の中央部の里山エリアにある。一カ所に駐車して歩いて回るのではなく、こまめに駐車位置を変えて回った方が良いと思う。小学校の二階図書室にある栗田宏一の「土と生命の図書館」は、コンセプチュアルであり、かつ視覚的にも美しいのでお勧め。また、王文志の「小豆島の家」は(アート云々はさておき)中が涼しくて良い。この近くの「こまめ食堂」で昼食を取ったのだが、やけに割高である。高い、というよりも、量が少ない。ここでは中国茶や、醤油味のかき氷が味わえる。

道の駅「小豆島オリーブ公園」からの景色はすばらしい。オリーブソフトクリームやオリーブサイダーというのもあるが、サイダーはオリーブ果汁1%でほとんど詐欺である(オリーブ果汁100%も嫌だが)。福田港近くの吉田ダムのふもとにある日帰り温泉は300円で最後に汗を流すにはちょうど良かった。

◆豊島

高松―豊島行きは大型フェリーではなく高速艇で、狭く、揺れが激しい。直島経由だと50分かかるが、直行便は35分で着く。片道1300円。家浦港を下りると早速作品番号76へと誘導する看板を見つけるかもしれないが、きちんとスルーしよう。

豊島も、できれば車で回りたい広さだ。レンタカーがあるようだったけれど、僕は無料巡回バスで適当に回った。クリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」は、バス停からずいぶん歩かせる割に大したことない。妻有での「最後の教室」のインパクトが強すぎたせいで、期待も大きくなりすぎたか。大阪芸術大学豊島アートラボの「ノリとたゆたう。」は、ちょうどボルタンスキー作品に向かう途中にあり、暑さをしのぐにはちょうど良かった。寝っ転がって疑似的に海中から水面を仰ぎ見る仕掛けで、海苔にでもなったかのような気分が味わえる。音にリアリティがなかったのが残念だったが、見せ方としては色んな応用がききそうだ。

蔵の中で見せるオラファー・エリアソンの「ビューティー」は、単純に美しい。青木野枝の「空の粒子/唐櫃」は意味不明。安部良の「島キッチン」はよく周囲と調和していた。ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーの「ストーム・ハウス」は、時間の都合で妻有で見られなかった作品。室内で嵐の到来を体感できるこの作品は、妻有の里山よりも瀬戸内の島の方がきっと相応しい。

藤浩志の「こんにちは藤島八十郎」は、藤島八十郎という架空の人物を用意し、彼の家を舞台にした活動そのものを作品とするもの。島の人たちとの関係性をテーマにしたという。しかし、実際には訪問者は家の内装を客観的に鑑賞してしまっていて、企画側の意図は十分に伝わっていない様子だった。家の中にいたスタッフは「鑑賞者が悪いのではなく、こっちが悪い」などと自省的に話していた。

島の人たちの生活や言葉をクローズアップすることが目的であるのに、「藤島八十郎」という目立つ名前の架空の人物を設定することで、かえって島民から意識が離れる結果になったのではないだろうか。どうしたって「藤島八十郎」に注目が集まるからである。実在の島民の名前を借りて「豊島ヤスヨの別邸を皆で作る」みたいな仕掛けの方が分かりやすかったように思う。とは言え、この家にある展望台は島民が作ってくれたのだという。島民が関わる「場」にはなっているのかもしれない。藤島八十郎には「絵本を作る」という数少ない設定があり、それがやがて活動のドキュメントとなるという。

内藤礼+西沢立衛の「豊島美術館」は、10月オープンである。


以上。直島は基本普段通りだろうから、今回、はじめから予定には入れていなかった。今後機会があれば犬島の妹島和世「家プロジェクト」を見てみたい。



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