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> 『ものすごく早い。二年ぐらい早い』(巨匠:07/11/26)
【カテゴリー:巨匠との会話】 (2007/11/26) Twitterでつぶやく

巨匠 top page

maki abramovic(以下M):トップランナー観ました? 渡辺あや。
巨匠(以下巨):観てない。
M:割ときれいな人なんですね。
巨:うんうん、かわいらしい。脚本家やろ?
M:二児の母ですよ。大学卒業後にドイツかなんかに行ってたらしくて、帰ってきて普通に島根で主婦をしてて、んで、あの、岩井俊二の「しな丼」に出して。それでデビュー。すごいシンデレラストーリー。
巨:才能あるもん。
M:『ジョゼ』と『メゾン・ド・ヒミコ』しか観てないんですよ。
巨:あと何があったっけ?
M:『天然コケッコー』。
巨:あとは?
M:あとは、ええと、何か一本あるんですよ(*1)。タッチの違うやつが。あとDVDでの監督作品があるみたいで。
巨:天然コケッコー面白いらしいね。
M:あの人、いまだに島根在住らしくて。
巨:島根なんだ。
M:で、天然コケッコーは島根が舞台らしくて。
巨:あれね、監督も才能あるからね。うらやましいわ。
M:そうですか。才能がうらやましい?
巨:いや、別に才能があるのかないのかって言われたら話は別だけど。
M:何がうらやましいんですか。
巨:普通にうらやましいわな。そういう表現ができて、とか。そういう面白いの作れて、とか。ま、才能というものがあるとすれば、ね、うらやましいよね。
M:夏にずっと(自分が)小説書いていて、感想が集まってきたんですよ。で、大体言われるのが、キャラが掘り下がっていない、と。確かに自分はキャラの掘り下げということを考えていなくて、まあ、そうなのか、ま、読むとこはそこじゃないよ、とか思ったりしたんですけど。いずれにせよ改善の余地は分かったんですけど。で、渡辺あやの話を聞いていたら、まず、キャラから決めるって言うんですよ。
巨:基本やな。
M:キャラを決めて、あとは自由に動いてもらう。まあまあ、映画としてはそっちの方がいいのかなと思いまして。
巨:でも、小説でも村上春樹にしろ村上龍にしろ、キャラが先だろ。どうなんやろ。有名な作家どころで言えば。
M:どうでしょうね。
巨:だって、決め事ってあるやん。それが職業だったり性別だったりするだけで、それがないと、観客ってさ、人間を見るわけ。その人間を見て、そこにドラマがあるっていうのを観客というか、観客の目線で行けば……。
M:そういう小説はいくらでもあるんで、そっちを読んでもらって……。
巨:ははは。
M:でも、まあ、渡辺あやの話が出て、そういうものなんだろうなと思いながら観てましたけど。
巨:まあね、どこの視点に立つかなんやろうと思うけど。
M:感情移入されて困る小説もあるんですよ。そういう風に読んでもらうと困るっていう。
巨:分かる分かる。でも俺、よく思うんやけど、一回ね、観客目線で書くっていうのが重要やと思う。
M:今回は、今までに比べたら割と(読者に)阿ったつもりなんですよ。それでも、この感想かっていう。今まで話もなかったから話も作って。一人称でバっと書いてとりとめもなく終わる感じのものが多かったけど、今回は一応、全体の構成ぐらい作ってやろうかなと思って。少しは分かりやすく書こうかなと。でも、やっぱ、書いた感がない。なんかちょっと、足枷はめて書いたかなと。作品のクオリティの問題じゃなくて。
巨:俺は足枷があった方が楽しいからね。例えば、俺の場合やけど、どこか決まってるやん、キャラクターが決まってて、こういう話の流れで最終的にこうなると。そのルートを、例えばAからEまで作るとするやん。それらの点は必ず通らなければならない、主人公は。だけど、書いてるうちにあっち行ったりこっち行ったりするわけやん。だけど必ず戻すようにしていく。もちろん、つじつまが合わなくなってきたりするのよ。そこで調整していく。だけど、あまりにも調整しすぎると予定調和になる。その辺のバランスを見ながら俺は作っていくから。で、一回作っておいて、バラしていくという作業。それがバチっとはまればもうそのまま行くけど。
M:そういうやり方。
巨:足枷が合った方が考えるよね。こうした方が面白いんじゃないかとかね、考える。ただ、真っ白い画用紙の上に好きなの描けってぱっと描いただけだと、天才じゃないと無理やね。モーツアルトとかやったら書き直しないし。でも、そうじゃないから。やっぱ何かしらの決め事を自分の中で決めて、やった方が考えるよな。音楽なんかだと曲を先に作るのか詩を先に作るのかでさ、詩を先に作った方が難しいわけやん。
M:足枷になって。
巨:本当は詩先行でやった方が、絶対、良い曲できると思うしさ。
M:ま、そういうのがトップランナーでありましたという話です。
巨:テレビを観ないからな。
M:『メゾン・ド・ヒミコ』観ました?
巨:観た観た。
M:あれで脚本家として一番想定外だったのが、ダンスシーンなんですって。あれはしっぽり社交ダンスを踊るイメージだったのが、ガラっとハイカラなダンスホールに変わったところが、個人的には好きだけども万人に受け入れられるのかという疑問があったと。置いてけぼりにされる観客もいるのでは、という話をしてましたね。
巨:えらいねえ。ちゃんと観客の目線に立って、……ほんとにそんなこと思ってるのかな、そんなこと。はは。
M:あのね、ぽつぽつ喋る人で、真実味がありましたよ。
巨:すごいね。才能がある人間ってすごいね。サインが欲しい。
M:仕事スタイルが良いですよね。地方から原稿送って、たまに打ち合わせで東京に出て。日頃はのんびり暮らしている。
巨:へえ、いいね。何かね、毎日毎日大変やのう。もう年も明けるっていうのに。
M:箱詰めにされてシェイクされてるようなね。
巨:今年は大変やったな。
M:振り返ってくださいよ、一年を。言える範囲で。
巨:まあ、何をやってたんだろうって感じやわ。
M:売名行為は進んだんですか。
巨:はは。失礼な奴やな。
M:会社の方は。
巨:徐々に。まだ、花開かない。
M:前録音したのが五月だから、夏と秋では、来年に繋がる仕事をしてきたんですかね。
巨:うん、まあね、今打ち合わせてるのは全部来年のやからね。まあ、来年どれだけ引っかかって、……問題は山積ですわ。
M:思ったよりは停滞した?
巨:いや、予定通りは予定通りやけど。ちょっと話がでかいからさ。
M:仕事相手がね。
巨:しんどいのはしんどい。本当はもうちょっとゆっくりやりたい。
M:来年の展望は?
巨:はは。いろいろありますわ。
M:いい意味での笑いですか、今のは。
巨:大変な笑い。忙しいくらいですめばいいけど。仕事は普通にするやろう。問題は作品が撮れるか撮れないかの方がでかいかな。
M:今年は撮れなかった。
巨:撮れなかったね。撮るつもりもなかったけど。パイロット版を撮ったぐらいで。
M:パイロット版って何のパイロットでしたっけ。
巨:ショートムービーのオムニバスの企画。
M:媒体は? 劇場とか?
巨:劇場。本体の撮影は来年になるんじゃないかな。
M:会社として受けた仕事?
巨:そうそう。力仕事は力仕事やね。
M:『zoku』のビデオ化はどうなったんです。
巨:あれもしないといけないよね。
M:ポシャってはない?
巨:ポシャってない。俺が動いていないだけ。
M:作品の鮮度ってありますからね。
巨:そやな。そう言われるとそうなんだけど、前も言ったけど、やりきった感があるから。思い出したように「しなきゃいけないな」って言ってる。
M:脚本モノは?
巨:全然言えない。言えない話いっぱいあるわ。
M:前にも言えない話が二個ありましたよね。漫画の原作とか。
巨:権利問題とか予算の問題とか解決してから。
M:ほかにも大きな話があるってことで。
巨:そうそう。
M:シークレットが多いですね。
巨:話すことないんよ。
M:そろそろ暗殺されるんじゃないですか。
巨:はは。
M:映画の話しましょうよ。
巨:映画も観てないのよ。
M:だめじゃないですか。『監督ばんざい』観てないんですか。
巨:観てない。観た?
M:観てない。
巨:はは。『大日本人』も観てない。
M:だって、予告編ひどいんだもの。観る気しない。
巨:『ロッキー・ザ・ファイナル』は観た。
M:どうでした。
巨:ふつう。
M:最近感動したことはないんですか。サイボーグに成り果てたんですか。仕事人間に。
巨:ははは。そやな、仕事人間やな。家賃払わんといかんからな。
M:情緒はどこにいったんですか。心はどこに置き忘れたんですか。
巨:はははは。心はちゃんとあるよ。むずかしいね。……何ていうの、ほかの藝術史に出てくる人たちって自分のやりたいことを探しているか、それに向かって活動中かやん。ねえ、ちょっと俺的には懐かしい香り。ある程度、もう食える状態になって、今度はそれを安定期に入れてって、それで本当にやりたいことをやっていくっていう道筋なわけ。俺は。だから、今が一番つまんないと思うわ。
M:今は石を積み上げている。
巨:そうそう。そうならざるをえなかったという伏線というか布石を積み重ねてるって言ったらいいのかな。だから、今の俺の状態っていうのは、過去からずっとこういう風にしようとやってきて、運よくそういう風になってきたと。それで急に俺の予定を五段飛びぐらいにしている。そのせいで、繕うのが大変になってきている。会社の体裁にしろ、自分の体裁にしろ。
M:なるほろ。
巨:非常に難しい。それがいいことなのか悪いことかも分からない。まだ結果出てないから。
M:再来年ぐらい?
巨:来年にはもう、来年何かしら、今打ち合わせしているものの一つでも形にならなければ、たぶん、駄目だったってことだろうと俺は思うけど。そしたらまた、当初の予定通りに行けばいいだけだから。それは経験として五年後に役に立つかもしれないし。そんなに心配事はない。
M:中途半端にネタ的なことをするつもりはない。
巨:できないのよ。やりたいけど。来年は来年で楽しみだけど。俺がつぶされるのか、ずっと抜けて上がれるのか。
M:前、「才能」をテーマに話してもらったんですけど、今回のテーマは何にしましょう。
巨:テーマは何?
M:「年齢」とかは?
巨:面白いかも。俺ね、最近本当に思うのよ。役者やってる奴らとか色々来るんだけど、必ず言うことは、二十五とか二十六を過ぎてくると、人間変わりづらいのよ。よく言うんやけど。年齢は重要。いかに早く気づいて、いかに早い時期に良い出会いがあるかはものすごい重要やし。三十近くになると変われないから。
M:巨匠は今年いくつです?
巨:(三十)三。で、ある程度年をとっても柔軟に対応できる頭を持ち続けようと俺は気づいたから、まず。
M:変わる余地を残していると。
巨:そう。一回やってみようっと思うようにしている。たぶん無理やろうけどやってみようかと思うようにしている。よっぽど経験していて「もういいわ」っていうの以外は、やろうかなと。で、過去に一回失敗してることとかは、今回はうまくいくようにしようと。クリエーターなんて難しいんやけど、客観性がもてなくなる。年をとればとるほど。
M:年齢の話になると、積み重ねの話やら経験、人との出会いの話になる。
巨:どれにしろ、早いうちに気づくこと。
M:何に。
巨:例えば出会いが必要だと思ったら、出会いが必要だと気づくこと。作品に関して言えば、どんな作品を作ろうとか早めに気づくこと。早めに気づいてそれをやり始めれば、ちょっと違うよと言われたとしても、変えれるから。ただ、ある程度年いってからスライドしていくと難しい。
M:自分を振り返ると、こうしておけばよかったとか、運良くこうやってここまできたなとか、どっちもあると思うんですけど。
巨:結果論として言えば、こんなもんやろと。こうしておけばよかったなという点は死ぬほどある。仕事も映画に対する自分の姿勢も。ただ、俺は自分の方向を決めたのが早かったから。
M:いつごろ?
巨:二十歳ぐらいのとき。
M:二十歳ぐらいのときに大雑把に作ったレールに乗っかってる感じ?
巨:そうそう。二十歳ぐらいに作ったレール。こうやって生きていこうと。色んな人に後ろ指さされながら、やってきて、今がある。その過程のなかで、こうしておけばよかったっていうのはいっぱいある。
M:いわゆる一般的な映画業界の歩みではない路線ですよね。その枠の中では改善点はあったかもしれない。ただ、大枠ではこの道で生きてきて現在のところ着実にきてるかなと。
巨:まあ、こんなもんやろう。
M:今三十三で、十年前の自分のイメージからすると、予定より早いですか。
巨:早い早い。ものすごく早い。二年ぐらい早い。
M:ジャンプしてきてる。
巨:この一、二年ぐらいが早い。会社になってから。
M:三十代は意識します?
巨:別に意識しない。意識したら結婚とか考えるんやろうけど。
M:ものづくりとしては?
巨:もうやりたいこと決まってるからさ、俺。
M:それが結果的に四十、五十になっても関係ない?
巨:関係ない。俺はこういうのを作るって決めてここまできてるから、それを追求したい。欲を言えば、それがヒットしてほしいってところやん。
M:ふくらみましたね。思いつきのテーマにしては。前半はオフレコが多かったから。
巨:根がまじめやからね、俺は。
M:……そうですか?

巨匠 top page


(*1)何か一本ある:『約三十の嘘』のこと。共同脚本。







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